コラム 『白ヒゲの言いたい放題』

No.10 ある充実した土曜日

5月18日の土曜日、早朝より第10回プライマリ・ケア連合学会に参加した。この学会へは初参加である。滋賀の雨森正記先生が学会長で、LMCの仲間の江角悠太先生が座長のシンポジウム「街と恋しよう」のシンポジストとしてである。前日の夜に上智大学大阪キャンパスでグリーフケアの特別講義を終え、一週間の疲れのピークを迎えていた。
4人のシンポジストのトップバッターはLMCメンバーの井階友貴先生。“赤ふん坊や”のキャラクターで福井県高浜市において医療・介護で街を守っておられる。現在の活動報告は素晴らしい内容であった。井階先生には来年1月18日の第2回総会シンポジウムでの御発表を予定している。2番手は、M3でITを使ったデータに基づく医療機関のサポートを行っている野中亮宏氏。IT音痴の私には斬新であった。3番目が小生。赤穂での40年、地域医療を守る5病協、そして当LMCを紹介した。ラストバッターは熊野市紀和診療所長の濱口政也先生。1枚のスライドに多くのキーワードを散りばめ、医療過疎の三重県南部での奮闘、学生や市民を巻き込んでの活動を熱い口調で述べられた。総合討論も多くの出席者から質問やコメントが寄せられ、大変良いシンポジウムとなった。地域医療に関心のある方が多いことに少し安心した。
この前日、東京日帰りの車中で貯まっていた京都新聞を読んでいると、京丹後市久美浜の「森の中の家」で安藤忠雄氏のトークショーが土曜日にあるというベタ記事が目に留まった。演題は「地方都市は生き残れるか」であった。これは外せないと久美浜病院長の赤木重典先生にチケットや会場までの足の手配をお願いし、万難を排して行ってきた。素晴らしい講演で、田舎が生き残るヒントを沢山いただいた。クラウドファンディングや芸術(氏の本職である建築は勿論)、自然など魅力あるものを利用したり創生すべきと。ちょうど北海道のLMC仲間である松前町立松前病院長の八木田一雄先生がこの4月から管理者になられた山本和利先生と久美浜病院を訪れておられたので、すぐに親しくなり今後も協力することを誓い合った。
朝から晩まで一日中、楽しく有意義な一日となった。

追伸 なお、5月は僻地離島研究会で奄美大島、徳之島、沖永良部島、沖縄本島を訪れ、静岡市立静岡病院150周年記念式典に招かれたり有田市医師会で講演させていただいたりした。またLMCと直接関係はないが、本庶佑先生のノーベル賞受賞祝賀会にも出席し、違った方面からの刺激も受け充実した1カ月であった。

 

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