コラム 『白ヒゲの言いたい放題』

No.14 今、日本の薬が危ない

9月13日、「第2回LMC研究集会」がANAクラウンプラザホテル京都で開催された。緊急シンポジウムのテーマはセファゾリンを中心とした"抗生物質の供給不安"である。基調講演の戸田康裕小牧市民病院薬局長と大津市民病院の中山英夫薬剤長から現状と病院の対策、抗生剤の使用が増える冬場に向けての危惧などが訴えられた。パネリストの金子髀コ彦根市民病院長は備蓄の難しさなど、今後は他の薬剤も同じような不安も考えられるとの発言。病院団体の小熊豊全国自治体病院協議会長や末永裕之前日本病院会副会長からは、病院団体としても大問題なので調査して対応したいと。
製薬メーカーからは沢井製薬の鴻上敬介氏、日医工島崎博氏、ニプロファーマ筒井康浩氏、東和薬品内川治氏が利益追求よりも医療界のため患者さんのために採算割れでも製造したいが、原料がほぼ中国で現地の工場や経由地のイタリアでの事故などで供給不足になっていると説明。不合理な薬価制度のもと、国内生産から殆ど撤退せざるを得ない現実を訴えていた。衆議院厚生労働委員の繁本護氏からはこの問題を国会でも取り上げると最後を締め括られた。今後、政治問題として安定供給やベーシックドラッグへ抗生剤を採用するとかの道が開かれれば、この研究会の大きな果実となり実現が望まれるところである。
なお、この会で目立ったのは会長の私ではなく辛口進行の中野一夫理事、熱血議論の内川治氏の両氏であったことを付記しておく。また、日本病院薬剤師会の木平健治会長と京大病院長補佐で薬剤部長の松原和夫教授のお二人には急な御案内にもかかわらず御出席いただき、この問題の重要性をお示しいただいた。交流会では殆どの参加者から「今日の研究会は良かった」「余り知らなかったが参加して初めて知った。皆で解決策を!!」など前向きの御意見が多く寄せられタイムリーな研究会になったと喜んでいる。今後ともテーマを選び、適時開催したいと決意したところである。

 

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