コラム 『白ヒゲの言いたい放題』

No.46 LMC この一年を振り返って

今年一年、国内では統一教会、海外ではロシアのウクライナ侵略・・侵攻・・ではない。攻なら国連軍も)など暗いニュースが多い一年であった。コロナも3年経ったが週間感染者数が世界一になったり、高価の言い値で買ったワクチンを大量に捨てたりとチグハグな対応が目立つ。塩野義製薬のゾコーバがやっと認められ、社会的プラセーボ効果を唱えてきた私としては少しホッと留飲を下げている。
 当会も設立後3年半が経ち会員も千人を超え、特定認定のNPOを目指している。役職員の方々には引き続き御支援をお願いしたい。今年は会員の受勲(上津原甲一、齋藤義郎、小森貴、前田盛の各先生)や学会・総会の会長として成功裡に開催(小阪真二、大西祥男、岡田英俊、海保隆、篠ア裕子、新谷史明、佐々木恭子、小野剛の各先生)など良いことも多かった。特に学会・総会はほぼ旧来に復し、情報交換会も感染症対策をしっかりとして人数を絞って開催することが多くなった。
7月の参議院議員選挙では、お母様が会員の自見はなこさんが上位当選で再選され、今後の活躍が期待される。また先日、京都府立医大の第33代学長に附属病院長の夜久均会員が選ばれた。もう一人の候補であった大辻英吾(副学長、消化器外科教授)先生も会員だったので困っていたが、意向調査でほぼ決まっていたので外部委員としてアクセルやブレーキは踏まずに済み、お二人の今後に期待したい。
私も松江の日本病院学会や那覇の全国自治体病院学会では座長を、神戸の医療マネジメント学会では座長とシンポジスト、熊本の国立病院総合医学会にもランチョンの講師として招かれた。19番目の専門医学会、総合診療の2階サブステとして設立された地域医療学会の設立学会では、私が立ち上げた地域医療を守る病院団体協議会(6病協)の6団体代表をシンポジストとして私が司会の大役を仰せつかったのは特に感慨深いものがあった。今年の掉尾を飾るものとして、会員でもある桑名医療センター竹田寛総長の「桑名地区の医療活性化」をテーマとするセミナーにも参加。この会には三重大学伊藤学長や佐久間副学長も参加され、官民学が連携した取り組みが心強かった。医師少数地区の院長や在宅医療に頑張る若手医師の姿を見て勇気をいただいた。
残念ながら、選挙等で一年延びていた公立豊岡病院150周年記念講演と奈良県南和病院20周年記念講演は中止と延期。後者は来年4月開催予定である。この一年、色々な会にお招きいただき、どうにか責を果たせたのではと勝手に思っているが12月に入ってから講演が相次ぎ、11月のコラムなど欠落してしまったことは申し訳なく思っている。
当NPOでは会員数10名以上の都道府県や市町村に支部長を置くことにしているが、今秋、支部総会の嚆矢を切って池畑廣士郎支部長、田中なほみ副支部長の於保輪で丹波支部総会が開催された。地元の料理旅館で地産地消の料理と地酒で…。医療・介護、保育・教育と一次産業で地方生き残りという当NPOのコンセプトにピッタリの支部設立総会となった。年末には忘年会を兼ねて赤穂支部総会が予定されている。
第8回研究会は既にコラムで採り上げているので来年1月21日開催予定の第9回研究会を広報させていただく。基調講演Tは尾身茂先生。「コロナの今までとこれから」という演題でコロナを総括。皆コロナ疲れなので当NPOもこれを持って一旦メインテーマから外そうと思考している。今回のメインテーマは「医療DX」。基調講演UではPHRのメガバンクや医療情報基盤整備で最前線の田中博東京医科歯科大学名誉教授の講演。その後、千年カルテの吉原博幸先生や国立大学附属病院のDXの元締め的役割の黒田知宏京大教授、そして過疎地や島嶼とうしょにおいてマンパワー不足の中で医療を行っている方々からの地域医療とDXを松前町立病院の八木田院長、隠岐島前で活躍の島根大学地域医療センター長の白石先生、天草市立4病院の事業管理者である竹中先生、以上の方々から発表いただく。恒例の国会関係の方々にはコロナで露呈したデジタル敗戦、ワクチン敗戦など三流国家からの脱却策を議論していただく予定である。内輪の話で恐縮ではあるが、現在の状況は真っ赤な大赤字との報告。ウェブでも現地でも結構、是非ご参加を!!
来る癸卯の年が皆様にとって良い良い一年でありますように!!

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